161130_山本徹 バロック・チェロによる無伴奏の夕べ Vol.22016/12/01

2016年11月30日(水)19:00~ 会場:九州キリスト教会館 4Fホール

山本徹 バロック・チェロによる無伴奏の夕べ Vol.2

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲より
    第1番 ト長調 BWV1007
    第2番 ニ短調 BWV1008
-----------  休憩  -----------
    第4番 変ホ長調 BWV1010

アンコール


聴いている間中、

「ことしのベストだなぁ」

と思い続けているコンサートでした。
    冷静に考えれば、
    8月には鈴木優人/波多野睦美/九響 の 「武満音楽祭」があったし、
      昨年末には クラヴィコード@珈琲美美 というのもあったんですけどね.
      しかし、アララ、みんな古楽系・・・

山本徹という方の名前を知ったのは、
先日の西南学院での「マタイ受難曲」のプログラムノートでした。
2群のオーケストラに挟まれて、通奏低音を担当されておられました。
その時挟まっていたたくさんのチラシの1枚が今夜のコンサートだったわけです。

今夜集まったのは70~80人くらいでしょうか、
バッハ・コレギウム・ジャパン メンバーのコンサートにしては・・・?
という感じでした。

演奏開始早々に思ったこと、

「チェロが話しかけてくる!」
チェロを弾いている ではなく チェロが話しかけてくる
のです。


実になだらかな起伏で音楽が流れてゆきます。
モダン楽器のチェロとは明らかに別の世界に思える。

2曲目に移る前に、山本氏の解説が入ります。
奥様が太宰府出身だということと、バロックチェロの3つの特徴について
1.エンドピンが無く、足に抱えて弾くこと。(響きがクリアになるのだとか)
2.弦はスチールではなくガット弦を使っていること。(非常時には貴重な食糧にも?)
3.弓は先端が「新幹線」型なこと。(響きの減衰が速く「しゃべる音楽」に)

    今夜の楽器と同じものかどうかは不明なんですが、
    受付で買った2010年録音CDのライナーノートには
    山本氏の楽器について以下のクレジットが、
    Cell:Bart Visser, Zutphen, Holland, 2004 after Francesco Ruggieri
    Bow:Isao Mashiko, 2003

そして演奏は第2番へ。
驚くのはクーラントやジーグでの俊敏な音の動き方!
唖然としてしまいます。
以前、ライナー・ツィパーリングのバッハ無伴奏CDでブットンダ覚えがありますが、
「あれはこういうことだったのか!」というのが目の前で起こってるわけで!

ただこの曲のアルマンドあたりから、咳やくしゃみが多くなってきます。
空調を切っていたせいで、薄着の女性がゾワゾワしはじめたようです。

そのせいなんでしょうか、
後半の第4番は空調のノイズも一緒に聴くことになりました。

まあ、快適さも必要か・・・

この曲でも、ブーレIの鮮やかさに再び驚嘆!でした

アンコールは第3番のサラバンド、
特徴的な重音が胴鳴りを伴って繰り返し響き渡ります。
こういうアプローチ、好きです.

最後にもう1曲(第3番のブーレ?)演奏されましたが、
2日後の演奏会の宣伝が間に入って、
コンサートマジックはすでに消えていたように思います。

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