181103_れいら・河合拓始 日本の作曲家のうたの世界2018/11/03

2018年11月3日(土・祝) 会場:けやき通り一帯

けやき通り音楽祭
11/03(土・祝) 13:30~(40分ステージ)  豆豆的花
れいら・河合拓始 日本の作曲家のうたの世界

豆豆的花 facebook
https://ja-jp.facebook.com/mame.mamenohana/

どこまでも高い青空の下、けやき通りに出かけます。
店前のガレージセールは、家族連れで大混雑、
通りを渡って、いざ、「豆豆的花」へ!

「えーと、地図ではここを直進して右に曲がって左折・・・  、 どこだ?
路地をぐるぐると回り続けること数回、
ようやく小さな看板らしきものを発見!
周りの邸宅と全く見分けのつかない外観です。
おそるおそる玄関を開けると、広ぉ~い上り口、
左手のホールは、趣味の良いお宅の居間風、
壁一面のガラス窓から、緑の光が差し込んでおります。

さて、チラシには「日本の作曲家のうたの世界」と書かれていた本日のプログラム、
当日のプログラムノートでは「林光(1931-2012)作曲作品集」となっております。
全部で12曲、うち2曲はピアノソロ、残り10曲がれいら氏の歌と河合氏のピアノで演奏されます。

林光(1931-2012)作曲作品集

1.「ゆき」(1994)(詩:林光)
2.「ぐるぐるまわりの歌」(1979)(詩:長谷川四郎)
3.「まね」(1961)(詩:谷川俊太郎)
4.「わらび」(1992)(詩:林光、万葉集による)
5.「かあさん みずと どろの なか」(1984)(詩:中国のなぞなぞ)

6.7.(ピアノソロ) 「もどってきた日付」(1980)から
 11月「麦の畠は」(原詞:ビュヒナー)
 10月「花の歌」(原詞:佐藤信)

8.「序奏」と「十二月(じゅうにつき)の歌」(1954)
      (「森は生きている」より。詩:マルシャーク、訳詩:湯浅芳子)
9.「二月」(1988)(詩:シュトルム、訳詩:藤原定)
10.「すきとおるものが一列」(1994)(詩:宮澤賢治)
11.「歌うな」(1992)(詩:中野重治)
12.「挿木をする」(1986)(詩:中野重治)

全曲、河合氏の前説付き、訥々とした語り口が優しい。

河合氏のピアノ、つい先日も箱崎で聴いてきたばかりなんですが、
(ロジャー・ターナーという、とてつもなく素晴らしいドラマー、いや、パーカッショニストとの共演でした)
本日のプログラムのように一定の枠の中で表現される種類の音楽が、
こういうふうに躍動感を漲らせることができるのは、
箱崎での自由な表現の場があっての事なのだろうなと、
身勝手に妄想しながら聴いておりました。

れいら氏の控えめな歌も良いのですが、
マイクを通すと、私のような老人の耳には
歌詞が聴き取りにくくなるのが惜しいなと思いました。
マイクを通さない声も魅力的な方です。

ひとつ疑問だった事、
客席がほとんど高齢者で占められていた事、
「日本の作曲家のうた」って、高齢者しか聴かないんだろうか・・・?

181103_立花洋一・中西弾 映画音楽とオリジナル曲2018/11/03

2018年11月3日(土・祝) 会場:けやき通り一帯

けやき通り音楽祭
11/03(土・祝) 19:00~(40分ステージ) 珈琲美美
立花洋一・中西弾 映画音楽とオリジナル曲

珈琲美美
https://cafebimi.com/

珈琲美美に出かけるのは、随分久しぶりの事です。
カウンターの中では、奥様が大奮闘中でした。

会場は若年から中年まで、女性で満杯!
イケメン、強し!

今夜のライヴは ジャズピアノの立花洋一氏と
長崎OMURA室内合奏団所属のヴァイオリニスト中西弾氏の共演です。
現在絶賛制作中のDuoCDからの数曲、あとはStandard曲など。

特に印象的だったのは、DuoCDからの2曲、
「盗聴」と「Orca」 でした。
別の機会にこの2曲を聴く機会がありましたが、
その時とは全く別の印象を受けました。
弦楽器とピアノのバランス、神経質なモノなんですね!

アンコールは2曲、「スィート・メモリー」と「チャールダッシュ」でしたが、
前者のどっしりとした安定感が見事でした。
お二人とも松田聖子がお好きなんですね・・・

181107_好きなものを好きと言える力2018/11/07

Singerとしてもご活躍中、名越康文氏のTweet

名越康文@nakoshiyasufumi
好きなものを好きと言える力を回復したいなら、森や海や田舎に行くのがすごくいいよ。そこには自然があって、自然は全体でバランスをとっていて、個々にみればどこか必ず不安定で不完全だから。そういうものの中から、この葉っぱがいい、この石がいい、この花がいいと選ぶうちに、好きが蘇ってくるの。

181108_正しい場所とはどこですか?2018/11/08

内田樹氏の連続Tweet


内田樹@levinassien
今回の韓国での講演では「座を見る 機を見る」ということを申し上げました。「いるべきときに、いるべきところにいる」ということですけれど、それを一意的に決定できる一望俯瞰的なマップは存在しません。皮膚感覚で「いまここがいるべき時いるべき場所か」を直感するしかない。

内田樹@levinassien
「正しい場所に立て」というのはスキーの丸山貞治先生の教えです。「正しい場所とはどこですか?」という僕の問いに先生は「正しい場所にすぐに戻れる場所だ」と答えました。僕なりに言い換えるとそれは「最適解を選択肢のうちに含んでいるような自由度のある場所」ということになります。

内田樹@levinassien
何が最適解であるかを事前に知ることはできません。ということは、最適解とは「できるだけ多くの選択肢をとりうる自由度の高さ」によってはじめて担保されるものだということになります。のびのびと、深く呼吸できて、次々としたいこと、できることのアイディアが思いつく場所に立つこと。

内田樹@levinassien
というような話をした後にも「自由に生きるにはどうしたらいいんですか?」という「単一の正解」を求める質問がしばしば続きます。「単一の解に居着かないことが正しい解」だというアイディアは日本でも韓国でもなかなか理解されません。まあ、気長にやります。


内田樹@levinassien
もう一つ、若い人から訊かれたのは「どれくらいの速さで本を読むと150冊も本を書く材料を仕込めるんですか?」ということ。これは話が逆で、アウトプットすると、かつて読んだ本に何が書いてあったのかが身にしみてインプットされる。本を読んでそれきりではじつは読んだことにはなりません。

内田樹@levinassien
本を読んだら、それについて人に語る、それについて書く、それにインスパイアされたことを実際にやってみる。そこまでしてはじめて本を読んだことになる。出力されない読書は実は読んでいないのと同じです。書いているうちに過去に読んだ本の意味がわかってくる。書きながら読んでいるのです。

181110_call & response2018/11/10

内田樹氏の連続Tweet

内田樹@levinassien
おはようございます。今日はこれから東京自由大学で講演。「一神教と論語」というなんだかよくわからないテーマです。まだ何も準備していないので、これから必死のパッチで仕込みです。でも、あと1時間しかない・・・残りは新幹線車内です。ほんとに自転車操業。

内田樹@levinassien
ごはん食べているうちにレヴィナスのresponsabilité「応答可能性」とは「呼びかけが先にある」ということだから、それは時間意識の生成のことではないかと思い至り「おお、全部が繋がった」となりました。「時間意識を持たない人間」が生きていた時代を想定しないと一神教の意味はわからないのでした。

内田樹@levinassien
「応答可能性」に対応するのは「召命」です。call&responseという楽曲形式の発生もおそらくは時間意識の生成、一神教の成立と同時的だった。多神教とは時間意識の欠如のことであり、だから朝三暮四・守株待兎・矛盾といった「時間意識をもたない人」を愚弄する物語が教化的に語られた、と。

内田樹@levinassien
あ、そうか。Mission impossible って「これ」なんだ。ミッションを告げる呼びかけの声は「自動的に消去」され、不可能なミッションだけが残る。イーサン・ハントはアブラハムとして一神教生成の瞬間を再演しているわけでしたか。なるほどなるほど。

内田樹@levinassien
いや、無理やりに何かをアウトプットしようとすると、人間とんでもないことを思いつくものです。仕込みより持ち出しが大切だということですね。あ、そうか。それで貨幣が生まれたのか。いろいろなことがわかった朝ごはんでした。

内田樹@levinassien
さて、仕込みも終わったから今年67回目の新幹線で、東京へごう。



講演終了後のTweet

内田樹@levinassien
質疑応答では「他者からの呼びかけ」が自分を霊的成熟に導くものかどうか訊かれました。基準はかんたんです。「それを聴いたあとに呼吸が深くなった」「お腹が空いた」「ずっと先延ばしにしていた『やらなければいけないこと』を思い出した」なら、それは聴取すべき他者からの言葉です。

内田樹@levinassien
逆に、「それを聴いた後に身体が硬直して、息が浅くなった」「胃袋がきゅんと縮んだ」「やることは『これ』しかないと思った」なら、それは聴いてはいけないメッセージです。あなたを自由にしないものに従ってはいけません。真理とはあなたを自由にするもののことです。

内田樹@levinassien
僕のこのメッセージも含めてです、もちろん。

181120_フランコ・ファジョーリ&ヴェニス・バロック・オーケストラ2018/11/21

盛大なスタンディング・オベーションでありました!!!

アンコールの最後、ステージからちょっとした無言の要請があって、
なんと!、それに見事にこたえる観客の皆さん、
結果、スタンディング・オベーションに繋がるわけですが、
これは、本当に驚いた。

2018年11月20日(火) 19:00~ 会場:アクロス福岡シンフォニーホール

フランコ・ファジョーリ&ヴェニス・バロック・オーケストラ

カウンタテナー:フランコ・ファジョーリ ★
ベニス・バロック・オーケストラ
● Violins
Gianpiero Zanocco (コンサートマスター)
Giacomo Catana
Mauro Spinazzè
Anna Fusek
Giorgio Baldan
Giuseppe Cabrio
Francesco Lovato
● Violas
Alessandra Di Vincenzo
Meri Skejic
● Cellos
Massimo Raccanelli
Federico Toffano
● Double Bass 
Alessandro Pivelli
● Bassoon
Stefano Meloni
● Harpsichord
Lorenzo Feder


演奏曲目
■ ヴィヴァルディ:シンフォニア ト長調 RV 146

ヘンデル:歌劇「ロデリンダ」より ベリタルドのアリア
     ■ 「あなたはどこのいるのか、愛しい人よ」  "Dove sei , amato bene?" ★    
      歌劇「オレステ」より オレステのアリア
     ■ 「激しい嵐に揺さぶられても」  "Agiotato da fiere tempeste" ★

■ ヴィヴァルディ:コンチェルト ト短調 RV 156

ヘンデル:歌劇「リナルド」より リナルドのアリア
     ■ 「愛しい妻、愛しい人よ」 "Cara sposa , amato cara" ★
     歌劇「リナルド」より リナルドのアリア
     ■ 「風よ、暴風よ、貸したまえ」 "Venti , turbine , prestate" ★  
                           
-------- 休憩20分 --------

ヘンデル:歌劇「イメネーオ」より ティリントのアリア
     ■ 「もしも私のため息が」 "Se potessero i sospiri miei" ★
     歌劇「忠実な羊飼い」より ミルティッロのアリア
     ■ 「私は胸にきらめくのを感じる」 "Sento brillara nel sen" ★

■ ヴィヴァルディ:シンフォニア ハ長調 RV 717 -歌劇「ジュスティーノ」より

ヘンデル:歌劇「アリオダンテ」より アリオダンテのアリア
     ■ 「嘲るがいい、不実な女よ、情人に身を委ねて」 "Scherza infida , in grembo al durdo" ★

■ ジェミニアーニ:コンチェルト・グロッソ ニ短調
       (コレッリのヴァイオリン・ソナタ 「ラ・フォリア」Op5-12による)

ヘンデル:歌劇「セルセ」より セルセのアリア
     ■ 「恐ろしい地獄の 残酷な復讐の女神が」 "Crude furie degl'orridi abissi" ★


アンコール
■ ヘンデル:歌劇「アリオダンテ」より“暗く不吉な夜の後に”   Dopo notte, altra e funesta ★
■ ヘンデル:歌劇「リナルド」より“泣かせてください(涙の流れるままに)” Lascia ch'io pianga ★


1階席だけの解放にもかかわらず、空席多し、
間違いなく、今のオペラ界最前線歌手の公演なんスよね。

演奏は、超一級でした。
スローな曲での深い情感と息をのむ美しさのピアニッシモ、
荒ぶる魂にゆさぶられる目の眩むようなアジリタ、
観客の目を逸らさない、ステージマナー、
第1線歌手であります。

ただ、今夜心底感激したのは、
ベニス・バロックの弦の美しさ!
そっと頬を撫でてゆくそよ風のような肌触りの響き!
「ラ・フォリア」でのガチ・バトル!
Zanocco氏の穏やかな立ち居振る舞いが見事でした。
このグループだけの演奏も是非聴きたかった!
(東国では演るみたいですね)

激怒即退席して以来、久方ぶりのシンフォニーホール、
たまには、いいこともある・・・


バスを乗り継いでの帰り道、
見上げれば、夜空に輝くオリオン星座、
今年もいよいよ、寒うなりました。