250329_チャペルプリエール定期演奏会No.266 池田泉オルガンリサイタル-インスブルックよ、さようなら・ 望郷の調べにのせて-2025/03/29

2025年3月29日(土)16:30開演 会場:ホテル日航福岡チャペルプリエール

チャペルプリエール定期演奏会No.266
池田泉オルガンリサイタル-インスブルックよ、さようなら・ 望郷の調べにのせて-


■ バッハ:前奏曲とフーガ ロ短調 BWV544
■ ワーグナー / リスト:巡礼の合唱
    おお故郷よ、幸いにもようやくお前を眺め 
         Beglückt darf nun dich, o Heimat, ich schauen
■ フランク:コラール第1番ホ長調
■ ブラームス:11のコラール集 Op.122-11 より
    第11番「おおこの世よ、お前を去らねばならず
                     O Welt ich muss dich lassen 」
■ バッハ:コラール「私はここにあなたの玉座の前に進みます
                              Vor deinen Thron tret' ich hiermit 」
■ レーガー:コラール幻想曲「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ
                                             Wachet auf, ruft uns die Stimme 」

満開の桜に彩られた週末の午後、
池田泉氏、チャペルプリエールでの最後の演奏会。

レーガーのコラール・ファンタジー

、もう、

圧巻でした。


アンコールは「新世界」の第2楽章ラルゴ、『家路』。

池田氏は東京の教会に移られるそうだし、
演奏会担当の松山氏も去られるようだから、
来月から、演奏会の雰囲気も大幅に変わりそうですね。

池田さん、松山さん、長い間お世話になりました。
深く、深く、感謝いたします。



ああ、ヨーロッパでは明日からサマータイムか・・・

250111_「倍音と真実性」 内田樹 @levinassien2025/01/11

内田樹 @levinassien
https://x.com/levinassien/status/1877996876638908734

中村明一さんのレクチャーだん。「日本音楽の構造」というお話でした。
たいへん面白い講演でしたが、個人的には「倍音と真実性」の話に深く同意しました。
「ほんとうのこと」を言っている時には倍音が出るというのは僕の経験的実感です。
僕の課題は「倍音の出る文章」を書くことは可能か、です。

内田樹@levinassien
倍音の出る文章を書くことは可能です。「正直に」書けばいいんです。
正直な言葉を口で語ると他の臓器や骨や筋肉が共鳴して倍音を出します。
文字に書いても同じです。「他の臓器や骨や筋肉」が共鳴して倍音を出す。
でも、それって何なんでしょうね。

241220_本日のtwitterから2024/12/20

https://x.com/levinassien/status/1869884120362561715

内田樹@levinassien
「法の無知は誰も免罪しない( ignorantia juris non excusat)という法諺があります。この人たちはこの原理の網を免れるために「我が身に起きていることそのものについてさえ無知である人間は罪に問われない」「バカは処罰の対象にならない」という捨て身の技に打って出た訳です。

内田樹@levinassien
「バカは処罰の対象ではなく、教化と訓育の対象である」という経験知は正しい。ならば、彼らは法的責任を免ぜられる代償として、教化訓育が修了して「もうバカではなくなった」と認定されるまでは公人の地位には就けないはずです。なぜ有権者たちはそうしないのか。僕には理解できません。

内田樹@levinassien
おそらく有権者たちは「あえてバカのふりをして法的責任を逃れるような政治的狡知の持ち主こそわれわれの代表にふさわしい」というふうに推論しているのでしょう。あのですね、そんな気の利いた推論してたせいでこの国の政治家は危機に臨むと「バカのふりをする」やつばかりになったんですぜ。

240926 「滅びるね」2024/09/26


https://x.com/levinassien/status/1839196515228856738

内田樹@levinassien
ソウル新聞のミョン記者によるロングインタビュー。日本はこれからどうなってしまうのでしょうというストレートなご質問に「滅びるね」と『三四郎』の広田先生みたいな答えをしてしまいました。いや、実際には日本にはまだまだ底力がありますから、簡単には滅びません。ご安心ください。

内田樹@levinassien
滅びるのは今のエスタブリッシュメントと、今の大手メディアと、今のビジネスモデルと、今の教育研究システムです・・・って、ほとんど全部か。でも、それ以外はまだ大丈夫です。今「階層下位の人たち」と「小さなメディア」と「新しいビジネスモデル」と、これからをめざす教育研究システムは大丈夫。

内田樹@levinassien
今の状況にしっかり絶望した人たちが未来をかたちづくります。中途半端な現状肯定に居着いている人たちは古いシステムといっしょに歴史の舞台から退場してゆくことになるでしょう。いや、僕ももう退場しますからどうですひとつご一緒に。消えません?

240727 美川憲一 チャリティーディナーショー2024/07/27

20247月27日 18:30~ 会場:ホテルニューオータニ博多4F「鶴の間」

国際ソロプチミスト福岡-東 40周年記念
美川憲一 チャリティーディナーショー


もうクラシックの音楽会は楽しめない体になってしまったので、
ブログに書くことも無いかと思っていましたが・・・
ひょんなことからディナーショーに出かけなければならないことになりまして、
「ま、途中で帰ってくればいいし・・・」
・・・ ところが ・・・
最後の最後まで、しっかり、楽しんでしまいました。

前菜・スープ&魚料理とデザートが出た後、ショーのオープン、
と言っても、カラオケと必要最小限の照明だけの簡素な造りなのですが、
「これで何が不足?」と思わせるのは、さすがの「芸能人」です。

このジャンルの演奏は、テレビで「ふーん」と思いながら見てるだけなので、
歌がどうこう、というのは、私にはよくわからない。
ですが、

「こぉーれは、スゴイ!!!」

と思った事が2点。

ひとつ目は、

カラオケのスタートが絶妙なタイミングな事!!

トークの流れに呼応して、完璧な間で入ってくるから、
実に心地よく、唄の世界に引き入れられるわけです。
途中、曲目が入れ替わるハプニングがあったそうなのに、
こちらは全く気がつかないほど、流れを壊さない!
そうやって全体のリズムを刻んでゆくのが、憎いねぇ。

「これが、プロか!!!」

と、感嘆すること しきり でした。

もうひとつが、今回最も感激した事なんですが、
観客の中に、

掛け声の「プロ(?)」が居る!!!


こういう話、聞いた事ありませんか?
昔、歌舞伎の観客には、完璧に舞台を把握した「玄人」がいて、
その人の掛け声が舞台の完成度を高めるのに大きく貢献していた、
残念ながら、勘違いした観客が平気で流れをブチ壊す行為に出るようになってしまった結果、
そういう「玄人」の居る場所がなくなってしまった、というお話。

今夜の掛け声の主、追っかけファンの男性のようなんですが、
阿吽の呼吸で美川氏のトークに挟まれるその掛け声が、
くっきりとした句読点、更にショーを先へと進める機動力となって
グイグイと引っ張ってゆく様は、

「見事!!!」 のひとこと

でした。

今夜は、本当に良いものを見た、と感激しつつ、
バスに揺られて帰宅するデス。



240310_バッハ・ヨハネ受難曲抜粋 -キリスト・愛故に死す-2024/03/10

2024年3月10日(日) 16:30開演
          会場:ホテル日航福岡 新館3階 「チャペルプリエール」

チャペルプリエール開業25周年シリーズ第3弾。
バッハ・ヨハネ受難曲抜粋 -キリスト・愛故に死す-

◆曲 目 :
Johann Sebastian Bach (1685-1750):Johannes-Pasion BWV245
J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245より抜粋
 
◆演 奏 :指 揮・オルガン:池田 泉
     テノール(福音史家):小牧達彦
     バリトン(イエス):宮内 隆
     バ ス(ピラト):森 善虎
     コレギウム・プリエール合唱団&合奏団
       
 (合奏団:ヴァイオリン:松本さくら、河原冴子、
        ヴィオラ:永岡いのり、チェロ:宇野健太、コントラバス:伊藤珠里
         オーボエ:末廣輝、桐谷美貴子
       チェンバロ:村上千香)


開演前、受難曲上演時の拍手禁止についての話があった。
今夜の演奏終了後、気まずい沈黙の後、拍手はなかった。

聴衆退場前に、池田氏が何か説明していたのだが、
私は聴き取ることは出来なかった。

聴力の劣化を思い知らされる
もうそろそろ、生演奏を聴くのは無理になってきたか
今後は「缶詰音楽」で済ませることになるのか

もう、歳だね。


あ、ヴィオラの永岡いのり氏、Es ist vollbracht ! でのソロ、
美しかったぁ!



240217 コンサート Info2024/02/17

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240214_池田泉 オルガンリサイタル 25th anniversary2024/02/14

2024年02月12日(月祝) 16:30開演
              会場:ホテル日航福岡 新館3階 「チャペルプリエール」

チャペルプリエール定期演奏会No.252
池田泉 オルガンリサイタル
Ikeda Izumi Organ Recital 25th anniversary of Chapel Priere


◆演 奏 :池田 泉(チャペルプリエール首席オルガニスト)

    チャペルプリエール開業25周年シリーズ
    25年前と同じプログラムで聴く、池田泉オルガンリサイタル。
     

連休最終日、からりと晴れあがった博多駅前は人でいっぱい、
近隣国からの家族連れ旅行者も、普通の光景になりました。
すれ違ったカップルの会話が日本語ではないのも、珍しくは、ない。

本日のチャペル・プリエールは25周年記念プログラムでした。

まず、池田氏の解説でこのチャペル建設の経緯を振り返ります。
(よく聴き取れないので、プログラムノートを参照しながら・・・)

「本物のヨーロッパの教会」というコンセプトを軸に、
1.フランス産の石材の響きを活かすオルガンであること
2.演奏機会の多いバッハが弾けること
3.結婚行進曲のワーグナーやメンデルスゾーンの時代の響きをも持つこと
という難題を解決すべく、現在の形に練り上げて、
1999年1月30日のオープン、その時のプログラムが本日の演奏曲目で、
バッハ、フランス音楽、ドイツロマン派の三要素で構成し、
チャペルが結婚式用であることから、コラール「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」を
取り上げた、という事でありました。

◆曲 目 :

Johann Sebastian Bach (1685-1750) ; Preludium und Fuge G-durl BWV 541
J.S.バッハ:プレリュードとフーガ ト長調
J.S.Bach (1685-1750) ; Choralvorspiel "Wachet auf, ruft uns die Stimme" BWV 645
J.S.バッハ:コラール「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」
Johann Sebastian Bach (1685-1750) ; Toccata und Fuge d-moll BWV 565
J.S.バッハ:トッカータとフーガ 二短調


François Couperin ; (1668-1733) ; Messe a l'usage ordinaire des paroisses ” Kyrie eleison”
F.クープラン:教区のミサより「キリエ・エレイソン」
César Franck (1822-1890) ; Choral No.2 B minor
C.フランク:コラール第2番 ロ短調


Max Reger (1873-1916) ; Choral Fantasie “Wachet auf, ruft uns die Stimme”Op.52/2
M.レーガー:コラール幻想曲「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」Op.52-2
 

いよいよ、演奏開始、バッハです。
本日のオルガン、朗々と鳴り響きます。
体ごと大きくゆすられているような響きです。
トッカータとフーガ 二短調、こんなにいい曲でしたっけ?
堂々としていて、胸いっぱいに空気を吸い込んで
深々と深呼吸するような快感です。

フランス物2曲は、どうも苦手です。
どこから食いついていいのか、見当がつかない。

最大の興奮は、最後にやってきました。
レーガーのコラール幻想曲「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」。

暗黒と墓地の世界に一条の光、
救われるものたちの歓喜、
花婿でであるキリストと花嫁が結ばれる宴、
コラールをともなって爆発する喜びのフーガ、という・・・

まさに、圧倒的でしたね。
こういう「狂気に満ちた演奏」が聴けるのは、ここだけ、なんですね。

帰路に就くバス、
窓ガラスに映るのは、中州・天神のぎらぎらネオン、
頭の中では、あのコラールの旋律が鳴り止まない。
真っ白のヴェールに包まれてゆっくりと歩を進める花嫁、
祭壇の前で微笑む花婿、

グルグル、グルグル・・・