191123_能×狂言×語り~三者三様聴き比べ~2019/11/26

2019年11月23日(土) 19:30~21:00 (19:00開場)  会場:屋根裏 貘

能×狂言×語り ~三者三様聴き比べ~

観世流シテ方能楽師 今村嘉太郎
能楽師狂言方 山本則秀
夢語り千夜 語り部靜

ほかに特別参加の太鼓の方がおひとり



三者三様な「声」、
個性の違いなのか、発声法なのか、
門外漢のわたし、
ただただ、響きの迫力と美しさを堪能する2時間でした。
(いや、ほんと、美しかったんですから・・・)

親不孝通りの入り口にあるスシロー、
その対面にあるビルの細い階段を登った二階が本日の会場、
短いカウンターに4席、その奥テーブル席に20脚ほど、
奥の壁前には紋付袴姿の男性3人と着物姿の女性1人が鎮座して、
これは壮観、
お客さんは、ほぼ、年配者ばかり20人ほど、
満席です。

この空間で、「ほんもの」が本気を出すと、
強烈な迫力で全員なぎ倒されることになりました。

語り部 靜氏の声、
空調の音にかき消されて、ほぼ、聞こえない。
本来、マイクを通すことを念頭に置いた発声なのかもしれませんが、
こういう場では、圧倒的に不利です。

シテ方今村氏の一節、
一聴すると、胸に落とした胴間声なのですが、よくよく聴くと、
頭頂部のあたりから、激しく噴き出す音があって、
これが、まあ、美しいのですヨ!
テレビでばかり見てると、こういう音の存在には気づけない・・・

狂言方山本氏の披露された「あさひな【朝比奈】」の一節、
https://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E6%AF%94%E5%A5%88-423950
内容の高揚につれて、おのずと体が動き始め、
その声と動きが、この狭い会場に収まり切れなくなるのは時間の問題、
圧倒的な声の力と所作の迫力に、凍り付く会場、
やがて、万雷の拍手喝さいに包まれます。


しかし、何よりも心打たれたのは、そのことではなく、
正面から訴えかけてくる、なんとか理解してほしいという「本気」の度合でした。
能や狂言に詳しい方なら、疎ましく思われるであろう細部まで、
私のような門外漢にもわかりやすく、詳しく紐解いてゆく姿勢が、
そこここに満ち満ちていて、
「古典芸能の世界では、こういう対応が普通なのか!」
と、感嘆すること、しきりでした。

「10名集まれば、どこにでも出かけます」、との事でしたが、
マジか・・・


当日、特別参加で太鼓の方がみえてました。
(お名前、聴き取れず。山本氏同様 昼間のアクロスにご参加か?)
狂言の山本氏の節に合わせて、「あしらい」 
https://db2.the-noh.com/jdic/2008/08/post_32.html
を披露してくださいました。
基本的に八つごとにトンと軽く音を入れるだけなのですが、
状況に合わせて微妙な伸び縮みがあるのだとか。

「(踊り側の)肉体の躍動に必要な[ 訛り ]」 
                  (椎名林檎インタビュー @ 関ジャム )
というのは、こういう事だと思うんだよね。