170611_倉地+河合+サネマツ in もも庵2017/06/12

2017年6月11日(日)開演5:30pm~ 会場:宮の杜ギャラリー・もも庵

<倉地久美夫(ギター、ヴォーカル)+河合拓始(ピアノ)+サネマツアキラ(ヴォイス、パーカッション)>
「六月十一日日曜、もしかすると雨が降るかもしれない日
でも三人は歌を演奏するにちがいない、、、、多分そうだろう」


企画:サネマツアキラ



泣いた!泣いた!


細い階段を登って引き戸をガラガラ、で受付です。

ステージ背面は全面ガラス窓で、筥崎宮の緑が鮮やか、
左手にグランドピアノ、右手床上に広げられたパ-カッションの小物、
中央奥では床に座り込んで最終プログラム熟慮中のヴォーカル倉地氏.

演奏開始は、実に「自然」でした。

「前半は倉地氏のヴォーカル中心のプログラム」ということでしたが、
これがなかなか、
徐々にはみ出してゆく進行なのですよ.

最初の曲は、ナント!「蘇州夜曲」!

やられたぁ!
ボロボロと、もう涙が止まらない!


この曲、いろんな歌手がいろんな風に歌ったのを聴いてきたけど、
これほど個性的で、真摯な歌は聴いたことがない!
ギターを弾きながら歌う倉地氏の声はお世辞にも「流麗」とは言えないんだが、
しかし、この、グイグイと胸に浸み込んでくる激しさ、

これは、何だ?!

ピアノとパーカッションの「突っ込み」も、
そのタイミングの見事さに「惚れてまうやろ!」
実に良く鳴るここのピアノ、見事なコントロールの河合氏、
絶妙にスチールドラムを響かせるサネマツ氏、

あとの曲は倉地氏のオリジナルということで、曲名不詳なのですが、
お話の途中からなんとかキーワードを拾い集めると
「おすそわけ」
「九尾のキツネ」
「あめ・・・」
「臨終」
というような並びなんですけどね.
マイクのせいか、歌詞はほぼ聴き取り不能なのですが、
ここでもピアノとパーカッションの「突っ込み」が素晴らしい!
それに瞬時に感応して即時に表情を変えてゆく倉地氏の敏捷さ!
このステージ上の意思疎通の融通無碍さ、

これは、何だ?!


10分ほど休憩が入ります。
その間、演奏者とお客さんが自由にコミュニケーションをとれるのは、
こういう小さな会場の最大の利点ですね。
(ちなみに今夜のお客さんは全部で6名!来れなかった方、聴けなかった方、残念でしたネ)

後半は、河合氏自作の詩の朗読からと・・・
これも、素直に進行するわけではなく
サネマツ氏と倉地氏の激しく心優しい「突っ込み」が・・・

タンバリンというのはこれほど幅広い表現力を持っていたのかと
目を見張らされる、サネマツ氏の演奏、
楽器だけでなく、自分のうなり声までも表現手段として導入されます。
これが、まあ、実に効果的なのですよ.

河合氏もピアノだけにとどまらず、鍵盤ハーモニカ、さらに鳩笛まで繰り出し、
激しく、またリリカルに、響和してゆきます。

倉地氏といえば、カメラのシャッター音、紙コーヒーカップ、
ついにはアンプの台をドラミングし始めて、とどまるところを知りません。

最後は、突然音を消したサネマツ氏の、倉地氏の、河合氏の、退場、
そして場内大爆笑で演奏会は終了しました。

素晴らしい2時間でした.
次に何が起こるか、ワクワクと前のめりに聴き続けて、ドーパミン出まくりでしたよ。

抜群の個性と反応の迅速さで弾ける倉地氏、
http://hirunohikari.com/kurachikumio.html
会場の状態を見抜いて、そこで与えられるものから最大の成果を引き出す河合氏、
http://www.sepia.dti.ne.jp/kawai/
企画者として陰にまわりながらも、抑えきれない輝きを漏らすサネマツ氏、

こういう方々と同じ街に生息出来る光栄を寿ぎながら、
地下鉄の駅までフラフラと歩き続けたことでありましたよ。


「ん、きょうは いい日だった。」



河合拓始氏のライブ予定は、以下のようです。
http://www.sepia.dti.ne.jp/kawai/schedule.html

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2017年6月26日(月)開演7:00pm  会場:ベニール・カフェ

<林光のピアノ曲とソング>

【プログラム予定(全・林光作品)】
「島こども歌2」(1980~84)から:
        「耳切り坊主(みみちりぼうじ)」、「てぃーち でぃーる/じんじん」、「アカナ」、
        「いい正月(そうぐゎち)や」、「三村ぬ姉小達(みむらぬ あんぐゎーたー)」
「もどってきた日付」(1980)から:
        11月「麦の畠は」、10月「花の歌」、6月「ものがたり」、4月「暗い晩」
「ピアノのための48のうた」(1983)から:
        「雲の中の散歩のうた」、「きつつきのうた」、
        「悲しみをこらえるうた」、「死のうた」
映画「名もなく貧しく美しく」テーマ曲(1961)
(以上、ピアノソロ)

「十二月(じゅうにつき)の歌」(1954)
「ゆき」(1994)
「二月」(1988)
「わらび」(1992)
「かあさん みずと どろの なか」(1984)
「まね」(1961)
「すきとおるものが一列」(1994)
「ぐるぐるまわりの歌」(1979)
「歌うな」(1992)
「挿木をする」(1986)
(以上、歌+ピアノ)

演奏:河合拓始(ピアノ)、れいら(歌)
入場料:2,000円(ドリンク付き)
定員:30名

主催・問合せ:武満徹の小宇宙企画の会(080-2695-2815)

註:西村雄一郎さんによる当初予定の全6回レクチャーシリーズ「映画で学ぶ 日本の現代作曲家の生涯」は急遽中止となりましたが、
ミニ・コンサート主体のシリーズ「ライブで楽しむ日本の現代作曲家の音楽」として変更開催されます。

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2017年7月1日(土)開演7:30pm(開場7:00pm) 会場:箱崎水族舘喫茶室

<Improvisation with dance>

出演:河合拓始(ピアノ)、武井庸郎(ドラムス)、井上みちる(舞踏)

チャージ:2,000円(別途ドリンクオーダー要)

武井さん企画の即興ライブ

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2017年7月22日(土)開演8:00pm(開場7:00pm)  会場:中洲リバーサイド

<即興ライヴ>

出演:中村勇治(s-sax,b-cl)、河合拓始(ピアノ、鍵盤ハーモニカ)、長沢哲(drums)
     ゲスト:ミドリトモヒデ(sax)

2000円+要オーダー+テーブルチャージ

https://www.facebook.com/jazz.riverside/photos/a.225159891003905.1073741830.222874581232436/658871967632693/?type=3



170626_日本の現代作曲家の音楽(第6回)「林光」2017/06/27

2017年6月26日(月) 19:00~ 会場:ベニールカフェ

日本の現代作曲家シリーズ
ライブで楽しむ in ベニールカフェ 日本の現代作曲家の音楽 (第6回)
「林 光」 (1931~2012)


演奏:河合拓始(ピアノ) れいら(歌)

プログラム
【歌+ピアノ】
「序奏」と「十二月(じゅうにつき)の歌」(1954)(「森は生きている」より 詩:マルシャーク、訳詩:湯浅芳子)
「ゆき」(1994)                                     詩:林光
「二月」(1988)                                    詩:シュトルム、訳詩:藤原定
「わらび」(1992)                                  詩:林光、万葉集による
「かあさん みずと どろの なか」(1984)   詩:中国のなぞなぞ
「まね」(1961)                                     詩:谷川俊太郎

【ピアノ・ソロ】
「島こども歌2」(1980~84)から:
        「耳切り坊主(みみちりぼうじ)」
        「てぃーち でぃーる/じんじん」
        「アカナ」
        「いい正月(そうぐゎち)や」
        「三村ぬ姉小達(みむらぬ あんぐゎーたー)」

映画「名もなく貧しく美しく」(監督:松山善三)テーマ曲(1961)

「ピアノのための48のうた」(1983)から:
         「雲の中の散歩のうた」
         「きつつきのうた」、
         「悲しみをこらえるうた」
         「死のうた」

「もどってきた日付」(1980)から:
         11月「麦の畠は」
         10月「花の歌」
         6月「ものがたり」
         4月「暗い晩」

【歌+ピアノ】
「すきとおるものが一列」(1994)詩:宮澤賢治
「ぐるぐるまわりの歌」(1979)    詩:長谷川四郎
「歌うな」(1992)                      詩:中野重治
「挿木をする」(1986)               詩:中野重治

アンコール1曲

当日券のお客様がドドッとみえて、ちょっとバタバタしましたが、
シリーズ最終回(第6回)は大盛況に終わりました。
直接師事された方がいらしたり、
河合氏の畑仕事仲間が熱心に写真撮影なさってたり、
先日「もも庵」のステージでお見かけした方もいらしたり、
さまざまなご縁が良い具合に繋がっているようで、
なんだか、ほっこり、でした。

さて、演奏開始。
話し口は控えめな河合氏のピアノが
驚くほど能弁に、クリアに音楽世界に羽ばたいてゆきます。
1~2分の短い曲ばかりなのですが、各曲の表情が実に多彩!

歌の「れいら」氏、前回の「佐藤勝」編でもご登場でしたが、
今回は特にスムーズな歌声でした。
低い方の響きが大変魅力的なので、
シャンソンをお歌いになるときには、これが強力な武器になるのでしょうね。

第2部はピアノ・ソロ、  本日の白眉でした。
月並みな表現ですが、「宝石のような小品」が
一品一品、丁寧に並べられてゆくのを
息を殺して見つめているような・・・

「こんな素敵な作品を書いた人だったんだ!」

もう、圧巻でしたねぇ。

第3部は再び歌とピアノ、そして 最後にアンコールが1曲、
 きらきらちいさなおほしさま(キラキラ星)    訳詩:谷川俊太郎
でした。

終演後のロビーでは、演奏者とお客さんの楽しそうな交流が続いておりました。

今回の 「ライブで楽しむ in ベニールカフェ 日本の現代作曲家の音楽(全6回)」
日頃めったに耳にすることのない作品の数々を、
親密な空間で共有する、という大変貴重な企画でした。
もともとは映画の中心の講演会に音楽を少し、という企画だったものが、
講演者の事情で全面的にキャンセルになったあと、
「では、音楽だけでも」と、再企画されて、今回の形になったものだとうかがいました。
そうでもなければ、選ばれる事のなかった作品たちが
「よっしゃ! とうとう わしらの出番っ!」
嬉々として活躍してくれたシリーズでした、

企画なさった鐘ヶ江氏、そして
参加なさった演奏者の皆さんに、
最大限の敬意と拍手を捧げます。