191103_けやき通り音楽祭2019 4件2019/11/04

けやき通り音楽祭2019 11/1(金)~11/3(日)

けやき通り音楽祭2019 いよいよ開幕です。
第1弾はピアノサロンKEGOから。

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2019年11月1日(金)開演7:00pm(60分ステージ) 会場:ピアノサロンKEGO

原田哲男(チェロ) ・藤島彩(ピアノ) 
チェロとピアノ 魅惑のデュオコンサート
ピアノサロンKEGO https://ayapianoschool.wordpress.com/ピアノサロンkego/

小さなリーフレットに本日の演奏曲目が書かれています。

■ バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012 より
          プレリュード・サラバンド・ガボット・ジーク
■ ドビュッシー:アラベスク第1番、亜麻色の髪の乙女
■ ショパン:華麗なる大円舞曲、子犬のワルツ、黒鍵エチュード

■ エルガー:愛の挨拶
■ サン=サーンス:白鳥
■ シューベルト:セレナーデ
■ カサド:親愛なる言葉

会場は超満員!(といっても40名ほどしか入れないんですが)
ビッシリと並べられた椅子に隙間なく人が座るわけで、
さらにまた、あいにくの蒸し暑い夜で、息苦しさが助長されます。

なかなか、音楽に集中するのが難しい。

前半はそれぞれのソロ演奏なんですが、どうも本調子でないように思えます。
後半、藤島氏のピアノ、グンと力強さを増しますが、
両者すれ違い、のようなもどかしさが残ります。

アンコールは「鳥の歌」でした。

会場の容積と音楽の容量が合っていないような、
不思議な感じでした。

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連荘は さすがに無理。
11/2の2会場には、出かけられませんでした。
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2019年11月3日(日)開演1:30pm(60分ステージ) 会場:ピアノサロンKEGO

新しい感動!日本の作曲家の うたの世界
れいら(歌)・河合拓始(ピアノ) 
ピアノサロンKEGO https://ayapianoschool.wordpress.com/ピアノサロンkego/


1日と同じ会場、今度は昼間。
本日のお客さんは1日の三分の一程、
寂しいとお思いかもしれないが、この会場にこのくらいの人数は心地良い。
心なしか、ピアノの音もより輝かしく響いております。
人数が多ければイイというもんじゃないな。

日本の作曲家のうた、
あまり聴く機会はないですね。
チケットが売れない、という理由なんでしょうが、
聴いてみれば、その魅力は自ずと知れるもの、
先日の美術館コンサートとほぼ同じプログラムながら、
実に楽しく聴けました。

プログラムは以下の通り。

スタートは 
■ 林光(原詞:マルシャーク=訳詞:湯浅芳子):十二月の歌-「森は生きている」から
続いて
■ 武満徹(作詞:荒木一郎):めぐり逢い
             これは、泣ける・・・

続いて
■ 河合拓治(原詞:山上憶良=英訳詞:リービ英雄):Okura から 3篇
            日本語原詞-日本語現代語訳-英語詞歌-その歌のピアノ編曲 という構成
■ 高橋悠治(作詞:長谷川四郎):世界でいちばん大きな木のうた

続いて ピアノソロで
■ 河合拓治(作詞:河合拓治):アゼィリア、セギディーリャ
            これは、いい曲だった。

■ 佐藤勝(作詞:松山善三):一本の鉛筆
■ 河合拓治(作詞:河合拓治・花田典子):箱崎あしか唄
■ 武満徹(作詞:武満徹):小さな空
            おっと、目頭が、危ない・・・
■ 林光(原詞:マザーグ-ス=訳詞:谷川俊太郎):きらきらちいさなおほしさま

アンコールは
お客さんたちの強い要望で、「一本の鉛筆」になりました。


美術館コンサートの時は、予め詳しい曲目表が配られていたのですが、
(上記はその時のモノから)
本日は(多忙のためということで)曲目は配布物はありませんでした。
これが、逆に効果的で、
新鮮な気持ちで作品に向かうことが出来ました。
文字で「筋」を読んでしまうと、自分なりの勝手なイメージを構成してしまうんですかね。
次に何が出るか、その場で驚ける方が楽しいでしょう?

ヴォーカルのれいら氏、安定の歌唱でした。
河合氏の突然の大音量にも全く怯まない。
アンコールにもなった「一本の鉛筆」、美空ひばりのビデオで聴くものよりも
ずっと説得力に溢れていたように思いました。

ここのピアノで聴く河合氏の演奏が実に力強く繊細なのに驚嘆します。
普段、あまり調子が良いとは言えない楽器でも見事に弾きこなしておられるのだという事、
あらためて、敬意を表します。

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2019年11月3日(日)開演4:00pm(60分ステージ) 会場:カフェ Ta-Te

リュートが奏でる深い古楽の世界
太田耕平(リュート)・小池耕平(リコーダー)
カフェ Ta-Te https://ta-te.jp/

二人の耕平が奏でるバロック音楽、でした。
ここでも、詳しい内容のリーフレットが配られることはありませんでした。
次に何が出るか、ワクワクしながら曲紹介を聞けます。

その曲紹介、ほぼリコーダーの小池氏が担当でしたが、
訥々とした語り口で、あまり一般的でない曲を紹介しておられました。
(ダニエル・パーセル・・・、知らんかったなァ・・・)

ステージ後方は、全面ガラス窓からけやき通りを見下ろすという大胆な設計で、
車の音が大きく響いてきます。
しかし、曲が進むにつれ次第に気にならなくなってゆくのは、
演奏の力なのかな?

以前、珈琲美美でソロコンサートを聴いたことがありますが、
大きなドラを持ち込んで、深い印象を残す演奏会でした。
アンサンブルの演奏会が続くようですが、
ああいうソロコンサートも期待したいですね。

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2019年11月3日(日)開演7:00pm(60分ステージ)会場:珈琲美美

あの感激を再び!映画音楽・オリジナル曲の演奏
立花洋一(ピアノ)・中西弾(ヴァイオリン)
珈琲美美 https://cafebimi.com/

(当日夜書いたものに、若干補筆しました 11/4)

こんな爺さんが言うのもナンですが、
こういうのを 「大人の時間」 というのか!

グレートな「饗演」でありました!!!



会場には20人ほどのお客さん、
さびしくなく、かといって息苦しくなく、
丁度良い具合の込み合いです。

やがて運ばれてくるのは、
奥様が丁寧に淹れてくださる「美美の珈琲」、
まろやかな苦みが上品、ゆっくりと堪能。

意外だったのは、
飛び切りイケメン中西弾氏のコンサートにしては
若い女性の少ないこと、
連休中はいろんなところでいろんな催しがあって、
バラけてしまったんでしょうかねぇ。
しかしその分、「むかし若い女性だった」お客さんは、
ゆっくり楽しめたわけで、
これは目出度い。


このデュオ、何度か聴かせていただいてますが、
毎回、両者の距離が密になってゆくのが楽しみ。
クラシック臭が抜けてゆくヴァイオリン、
そのヴァイオリンに寄り添いながら、角を丸めてゆくピアノ、
そして、今夜の馥郁たる響き、なんですね。

詳しい曲名を覚えるような馬鹿なマネに煩わされたくない夜、
頭に残っている名前を絞り出してみると、

滑り出しのスコット・ジョプリンから 次の"Nice To Be Around"(?)で
一気に引き込まれ、
意外にあっさりとした "Don't Explian" を経て、
映画「イルカの日」のテーマ、さらに
Gershwinの"Someone to watch over me"(立花氏のSolo部、最高!)、
映画「盗聴」、「レナードの朝」のテーマが続きます。

途中、エレクトリック・ヴァイオリンも登場するんですが、
極く控えめで効果的、好印象。

ゆっくりしたテンポの曲がほとんどなんですが、
それでも飽きさせないのは、
そのスローなテンポの中に
ぎっしりと詰まっているものが感じ取れるからなんだと思う。

ゆらり揺れながら、走馬灯のように移ろう想い・・・

静かに始まった「ソルヴェーグの歌」が一気に沸き立ち、
映画「オルカ」のテーマがゆっくりと立ち現れる・・・

夢のような時間が過ぎて、アンコールはいつもの「スイート・メモリー」、

お開きの挨拶が終わり、
まだ揺れながら階段を下りて、
ふらふらと通りに出ると、
黄砂除けのマスクのことも忘れて、
「音楽会のあとは、これでなきゃ」と呟きながら
夢心地の中、六本松へ。

空には三日月・・・


19115_オーディオ・オン・デマンド ダニエル・ミューラー=ショット スタジオ ソロ・コンサート2019/11/05

オーディオ・オン・デマンド
ダニエル・ミューラー=ショット スタジオ ソロ・コンサート 2019/11/04

2019/11/04 Live aus dem Studio 2 des Münchner Funkhauses

Johann Sebastian Bach: Suite C-Dur, BWV 1009;
Paul Hindemith: Sonate, op. 25, Nr. 3;
Hans Werner Henze: Serenade;
Sergej Prokofjew: Sonate fis-Moll, op. 133;
George Crumb: Sonate;
Zoltán Kodály: Sonate, Allegro maestoso ma appassionato, op. 8


https://www.br-klassik.de/programm/radio/ausstrahlung-1878952.html



191117_本日のTwitterから2019/11/17

内田樹@levinassien

トランプ弾劾問題は「どのニュースメディアを選択するか」の決定的な分岐点になるとNYT。選択するチャンネルで見える風景が違ってくるという「世界像の離散」傾向はどうやら世界的な現象のようです。
https://twitter.com/nytimes/status/1195839007961288704

昨日も「国民的合意形成のためのプラットホームになるメディア」が失われつつあることについてお話しました。かつてのニュースメディアは出来事の軽重の判断や当否の評価にずれはあっても、事実と違うことを報じることはなかったです。それが次第に事実そのものの報道についても乖離が生じてきた。

既存のニュースメディアとネットでは事実報道にもその評価にも「千里の徑庭」が生じつつある。個人がどの「チャンネル」を選ぶかによって見える世界像が変わる。こんな無秩序は『1984』さえ想定していませんでした。これからはメディアリテラシーが生き延びるための最優先の能力になりそうです。

僕たちはほとんどのニュースについてその真偽を判定できるだけの知識を持ちません。でも「知らないこと」についてもその真偽を判定し、針小棒大の誇張があったり、言い落としがあることに気づかないと場合によっては深刻なダメージを負うことがある。どうしたらよいのか。

僕が「知らないこと」について判断するときの唯一の手がかりは発信者が採用している文体の手触りです。そこに「情理を尽くして語る」構えがあるならその言葉を信じる。decencyと言ってもいいですが、それは「人に屈辱感を与えないこと」をまず気遣うマナーのことです。

文体がdecentであるかどうかなんてコンテンツの真偽とは関係ないと思う人もいるでしょう。でも、長期的に見れば、発信者がdecencyをまず配慮する言論の場では、真実が重んじられ、虚偽が退けられる可能性が高い。人は嘘をつくとき無意識のうちに威圧的に出て、相手に屈辱感を与えようとするからです。

191123_能×狂言×語り~三者三様聴き比べ~2019/11/26

2019年11月23日(土) 19:30~21:00 (19:00開場)  会場:屋根裏 貘

能×狂言×語り ~三者三様聴き比べ~

観世流シテ方能楽師 今村嘉太郎
能楽師狂言方 山本則秀
夢語り千夜 語り部靜

ほかに特別参加の太鼓の方がおひとり



三者三様な「声」、
個性の違いなのか、発声法なのか、
門外漢のわたし、
ただただ、響きの迫力と美しさを堪能する2時間でした。
(いや、ほんと、美しかったんですから・・・)

親不孝通りの入り口にあるスシロー、
その対面にあるビルの細い階段を登った二階が本日の会場、
短いカウンターに4席、その奥テーブル席に20脚ほど、
奥の壁前には紋付袴姿の男性3人と着物姿の女性1人が鎮座して、
これは壮観、
お客さんは、ほぼ、年配者ばかり20人ほど、
満席です。

この空間で、「ほんもの」が本気を出すと、
強烈な迫力で全員なぎ倒されることになりました。

語り部 靜氏の声、
空調の音にかき消されて、ほぼ、聞こえない。
本来、マイクを通すことを念頭に置いた発声なのかもしれませんが、
こういう場では、圧倒的に不利です。

シテ方今村氏の一節、
一聴すると、胸に落とした胴間声なのですが、よくよく聴くと、
頭頂部のあたりから、激しく噴き出す音があって、
これが、まあ、美しいのですヨ!
テレビでばかり見てると、こういう音の存在には気づけない・・・

狂言方山本氏の披露された「あさひな【朝比奈】」の一節、
https://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E6%AF%94%E5%A5%88-423950
内容の高揚につれて、おのずと体が動き始め、
その声と動きが、この狭い会場に収まり切れなくなるのは時間の問題、
圧倒的な声の力と所作の迫力に、凍り付く会場、
やがて、万雷の拍手喝さいに包まれます。


しかし、何よりも心打たれたのは、そのことではなく、
正面から訴えかけてくる、なんとか理解してほしいという「本気」の度合でした。
能や狂言に詳しい方なら、疎ましく思われるであろう細部まで、
私のような門外漢にもわかりやすく、詳しく紐解いてゆく姿勢が、
そこここに満ち満ちていて、
「古典芸能の世界では、こういう対応が普通なのか!」
と、感嘆すること、しきりでした。

「10名集まれば、どこにでも出かけます」、との事でしたが、
マジか・・・


当日、特別参加で太鼓の方がみえてました。
(お名前、聴き取れず。山本氏同様 昼間のアクロスにご参加か?)
狂言の山本氏の節に合わせて、「あしらい」 
https://db2.the-noh.com/jdic/2008/08/post_32.html
を披露してくださいました。
基本的に八つごとにトンと軽く音を入れるだけなのですが、
状況に合わせて微妙な伸び縮みがあるのだとか。

「(踊り側の)肉体の躍動に必要な[ 訛り ]」 
                  (椎名林檎インタビュー @ 関ジャム )
というのは、こういう事だと思うんだよね。





191127_中西弾・北口大輔@「浜の町で音楽会」第10回2019/11/28

2019年11月27日(水) 19:00~ 会場:弦楽器工房まつもと
                                        福岡市中央区舞鶴3-3-17

浜の町で音楽会」第10回
バイオリン 中西 弾
チェロ 北口 大輔


スマホのMapを頼りに、雨の中を探し回ること小一時間、
ようやく、会場にたどり着きました。
浜の町公園のすぐ隣でした。

冷たい雨の夜、公園には人影もなく、
その先、ネオンまぶしい飲み屋街の騒音も、ここまでは届いてこない。
演奏開始前には、空調も換気扇も止まるので、
実にゆったりと音楽に浸れる会場です。
(グランドピアノやアップライトピアノも使えるもよう)

会場はすでに満席、30人ほどか、
熱心なお客さんたちが、開演を待ちかねております。
会場隅のテーブルには赤白ワインやソフトドリンクが用意されて、フリーチャージ、
この込み具合では、たどり着くまでが・・・

照明が落ちて、最初は中西氏のバッハから。
続いて北口氏が登場して、3楽章の二重奏曲(Haydn?)
ここまでは、足が地につかないような、落ち着かない感じでしたが、
爆発したのは次の曲、

「北口大輔:ビーバーの主題によるパッサカリア」

でした。

H.I.F.ビーバーの「ロザリオのソナタ」、その16曲目のパッサカリアは
バッハの「シャコンヌ」と並び称される無伴奏ヴァイオリンのための作品。
そのパッサカリアのテーマを基に北口氏により作曲されたのが、この曲、

ぶっ飛びましたよォ。


唖然として、押し流されて、もみくちゃになって、
もぉう、拍手喝采!!!

その熱気のまま演奏された次の曲が、

Handel-HalvorsenPassacaglia Duo fro Violin & Cello


今は昔、古楽器がまだ異端視されていたころ、
ビオンディの「四季」やIl Giardino Armonico のブランデンブルグ協奏曲の
「凶暴」とも言そうな演奏のカッコよさに驚嘆しましたが
あのころの衝撃を思い出しておりました。
       あ、今夜はモダン楽器だから、レッド・プリーストの「四季」の方か?
       冬の第2楽章は、レゲエだったし

やがて、しばらくの休憩、さすがにのどが渇いて、ソフトドリンクを一杯。

後半はソフトな曲が続きます。
中西弾:Danny Sky
ZAZ:Dans mon paris
中西弾:おやじパッション
中西氏のトークの間、北口氏がずーっとリズムを刻んでいるのが、見事。

そして、今夜のハイライトとなったのが、

Deep Purple の Smoke On The Water !!!!!

激しく撃ち込まれる北口氏のチェロ、うねる中西氏のヴァイオリン、
会場、揺れてるのか?
この時間が、いつまでも続いてほしい・・・

プログラムの最後は、チック・コリアのスペイン、
だったのですが、
ちょっと不愉快なことがあって、一気に冷め切ってしまいました。
アンコールが1曲ありましたが、醒めたまま聴き終わると、
そそくさと退席します。


まあ、いろんな人が集まると、いろんなことが起こるのはしょうがない、
いいところだけ、しっかり頭に刻み込んだから。

明日は晴れるみたいだし。