240214_池田泉 オルガンリサイタル 25th anniversary2024/02/14

2024年02月12日(月祝) 16:30開演
              会場:ホテル日航福岡 新館3階 「チャペルプリエール」

チャペルプリエール定期演奏会No.252
池田泉 オルガンリサイタル
Ikeda Izumi Organ Recital 25th anniversary of Chapel Priere


◆演 奏 :池田 泉(チャペルプリエール首席オルガニスト)

    チャペルプリエール開業25周年シリーズ
    25年前と同じプログラムで聴く、池田泉オルガンリサイタル。
     

連休最終日、からりと晴れあがった博多駅前は人でいっぱい、
近隣国からの家族連れ旅行者も、普通の光景になりました。
すれ違ったカップルの会話が日本語ではないのも、珍しくは、ない。

本日のチャペル・プリエールは25周年記念プログラムでした。

まず、池田氏の解説でこのチャペル建設の経緯を振り返ります。
(よく聴き取れないので、プログラムノートを参照しながら・・・)

「本物のヨーロッパの教会」というコンセプトを軸に、
1.フランス産の石材の響きを活かすオルガンであること
2.演奏機会の多いバッハが弾けること
3.結婚行進曲のワーグナーやメンデルスゾーンの時代の響きをも持つこと
という難題を解決すべく、現在の形に練り上げて、
1999年1月30日のオープン、その時のプログラムが本日の演奏曲目で、
バッハ、フランス音楽、ドイツロマン派の三要素で構成し、
チャペルが結婚式用であることから、コラール「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」を
取り上げた、という事でありました。

◆曲 目 :

Johann Sebastian Bach (1685-1750) ; Preludium und Fuge G-durl BWV 541
J.S.バッハ:プレリュードとフーガ ト長調
J.S.Bach (1685-1750) ; Choralvorspiel "Wachet auf, ruft uns die Stimme" BWV 645
J.S.バッハ:コラール「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」
Johann Sebastian Bach (1685-1750) ; Toccata und Fuge d-moll BWV 565
J.S.バッハ:トッカータとフーガ 二短調


François Couperin ; (1668-1733) ; Messe a l'usage ordinaire des paroisses ” Kyrie eleison”
F.クープラン:教区のミサより「キリエ・エレイソン」
César Franck (1822-1890) ; Choral No.2 B minor
C.フランク:コラール第2番 ロ短調


Max Reger (1873-1916) ; Choral Fantasie “Wachet auf, ruft uns die Stimme”Op.52/2
M.レーガー:コラール幻想曲「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」Op.52-2
 

いよいよ、演奏開始、バッハです。
本日のオルガン、朗々と鳴り響きます。
体ごと大きくゆすられているような響きです。
トッカータとフーガ 二短調、こんなにいい曲でしたっけ?
堂々としていて、胸いっぱいに空気を吸い込んで
深々と深呼吸するような快感です。

フランス物2曲は、どうも苦手です。
どこから食いついていいのか、見当がつかない。

最大の興奮は、最後にやってきました。
レーガーのコラール幻想曲「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」。

暗黒と墓地の世界に一条の光、
救われるものたちの歓喜、
花婿でであるキリストと花嫁が結ばれる宴、
コラールをともなって爆発する喜びのフーガ、という・・・

まさに、圧倒的でしたね。
こういう「狂気に満ちた演奏」が聴けるのは、ここだけ、なんですね。

帰路に就くバス、
窓ガラスに映るのは、中州・天神のぎらぎらネオン、
頭の中では、あのコラールの旋律が鳴り止まない。
真っ白のヴェールに包まれてゆっくりと歩を進める花嫁、
祭壇の前で微笑む花婿、

グルグル、グルグル・・・