230302_ブルース・リウ ピアノ・リサイタル2023/03/03

2023年03月02日(木)19:00~ 会場:アクロス福岡シンフォニーホール

ショパン国際ピアノコンクール2021優勝
 ブルース・リウ ピアノ・リサイタル


ラモー :クラヴサンのための小品(クラヴサン曲集、新クラヴサン組曲集より)
    優しい嘆き/一つ目の巨人/2つのメヌエット/未開人/雌鶏/ガヴォットと6つの変奏曲
ショパン :モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の “お手をどうぞ”の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2

休憩20分

ショパン :ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調「葬送」Op.35
ショパン :3つの新練習曲
リスト :ドン・ジョヴァンニの回想 S.418

アンコール:5曲
    ショパン2曲、サティー1曲、リスト1曲、バッハ1曲

長いコロナ恐怖時代を越えて、お久しぶりのシンフォニーホール、
NHKのショパンコンクール特番で口あんぐりだった、ブルース・リウの来福とあっては
逃すわけにはいかない。。
同じ思いの方も多いようで、チケット完売だとか。
私のとれた席は3階最後尾、舞台のグランドピアノが小さく小さく見えまーす。
果たしてここまで音が届いてくるものか・・・


しつこい禁止事項のアナウンスを経て、ようやく開演。

ラモーの第1声、たとえようもなく柔らかで芯のしっかりした響きの美しさに、口あんぐり。
その後も、pianoからpianissimoにかけての美しさは、もう絶品!


2曲目、
テレビで聴いて、
CDで(同じ音源)を聴いて、
「これ、マジかよ!」と驚いた、La ci darem la mano 変奏曲、
さすがに、あの時の緊張感には及ばないにしても、
「マジかよ!」という印象は変わらない。
なんであんな事出来ちゃうの!?

休憩は20分。
一旦外に出て、頭を冷やす。

後半はショパンの2番から。
その昔、ポゴレリチがショパンコンクールで弾いた時の、
「あ、泣いてる・・・」というあの録音が、私にとってのベストなんだけど、
(後にビデオ発見、本当に泣いてた!)
今夜の演奏は、もっと「引きの映像」でした。
今の若い人は、こういう風に見るんだね・・・

なんかよくわからない 3つの新練習曲の後、
リスト。
あー、こういうの、苦手だな。
途中、寝落ちしそうになってしまって、オットットォ。


会場は一階席のおばさまたちを中心に大盛り上がり、
連発されるアンコールに、ますますヒートアップ。

1曲目はショパンのノクターン、あの有名なヤツです。
ここでの深ぁーい呼吸が、それはそれは見事、
今まで聴いたあの曲の演奏では、ベストだと思う。

その後も、グノシェンヌやカンパネラやバッハが続いて、
嬉しかったけど、あのプログラムの後だもの、
そりゃー疲れるよね。


満席の聴衆が一時に退場するのもなかなか大変だけど、
TVqのスタッフ、さすがに慣れてる。

アンコールの曲目掲示はナシ。
「 TVqのホームページを見ろ 」 ということなので、
[ テレq イベント ] で検索してみて下さい。

追記3/4
アンコールは次の5曲だったとのこと。
1.ショパン     :ノクターン嬰ハ短調「遺作」
2.ショパン     :3つのエコセーズOp.72-3
3.サティ     :3つのグノシェンヌ 第1番
4.リスト     : ラ・カンパネラ S.141
5.バッハ     :フランス組曲 第5番 ト長調 BWV 816 より アルマンド

230303_チャペルプリエール定期演奏会No.241バッハ棕櫚の日から復活祭までの音楽2023/03/04

2023年3月3日(金) 時間:19:00  会場:ホテル日航福岡 新館3階 「チャペルプリエール」

チャペルプリエール定期演奏会No.241 
チャペル聖歌隊コレギウム・プリエール合唱団公演 
バッハ・棕櫚の日から復活祭までの音楽
               -キリストのエルサレム入城、死と復活の一週間-


◆演 奏 :アルト:八巻啓子
       テノール:宮内 隆
       バス:森 善虎
       ソプラノ:合唱団より(志方 緑 田島知奈 須藤雪絵)
 
     指揮:池田 泉
       ◆オーケストラ(松本さくら&九響メンバー)
                松本さくら・竹下芳乃(ヴァイオリン)、八島千愛(ヴィオラ)、
                山本直輝(チェロ)、浅野宏樹(コントラバス)、
                佐藤太一、桐谷美貴子(オーボエ)
       
     ◆コレギウム・プリエール合唱団/Collegium Priere Choir

       松山靖子(オルガン) / 村上千香(チェンバロ)

◆曲 目 :
J.S.バッハ:カンタータ182番「天の王をお迎えしよう」
J.S.BACH : Himmelskönig, sei willkommen BWV182

J.S.バッハ:マタイ受難曲より
J.S.BACH : Matthaus Passion BWV244

J.S.バッハ:ヨハネ受難曲より
J.S.BACH : Johannes Passion BWV245

J.S.バッハ:復活祭オラトリオ BWV249
J.S.BACH : Oster-Oratorium BWV249



チャペルの座席、ながらく続いた2人掛けが、4人掛けになってます。
合唱は祭壇上で観客に対面、マスクなしで晴れ晴れと。
チャペルプリエール定期演奏会、
いよいよ、平常運転開始ですね。

一方 声楽陣は、まだ不安定で・・・
いろいろありました。
長らく大きな声を出せない時期があったわけで、
これから徐々に体を安定させてゆく時期なのかな?

そんな声楽陣の中で健闘していたのが、
ソプラノ・ソロを歌った合唱団の3人、
真っ直ぐな歌声が、ストレートに届いて来ました。


今夜は、九響メンバーが合奏に入ります。
松本さくら氏のオブリガードも、よかったんですが、
佐藤太一氏のオーボエ・ソロ、今夜のハイライトでした。

以前、ウィーンの奏者や歌手が小編成でシンフォニーホールに来たことがあって、
テノールが「トスカ」のアリアを歌ったのですが、
その前奏(長いバージョンだったような・・・)でクラリネットソロを聴かせてくれたのは、
オッテンザマー(父)でした。
歌手のことはすっかり忘れてしまいましたが、
この時のクラリネット・ソロの素晴らしさは一生忘れない。
今夜のオーボエ・ソロ、それと同じくらいの衝撃でした。


ちょっと、佐藤氏や松本氏のアンサンブル、探して出かけてみよう。


230321_末永の森 ミュゼ・オダコンサートVol.10 〜 春に愉しむ木管三重奏の調べ 〜2023/03/21

2023年3月21日(火) 開演15:00 
                       会場:末永文化センター内 美術館ミュゼ・オダ 地下1F展示室

末永の森 ミュゼ・オダコンサートVol.10
〜 春に愉しむ木管三重奏の調べ 〜


〈 出演 〉
クラリネット : 宇根 康一郎(首席)
オーボエ : 佐藤 太一(首席)
ファゴット : 草野 雅行

 

ベーラ・コヴァーチ :
   バッハへのオマージュ
   ウェーバーへのオマージュ
   ファリャへのオマージュ
ブルーノ・マントヴァーニ:バグ

----- 休憩 -----

ジャック・イベール:木管3重奏のための5つの小品
ジャン・フランセ : オーボエ、クラリネットとファゴットのためのディヴェルティスマン

アンコール1曲


祭日だというのに、あいにくの、雨。
管楽器も、やはり、湿気を嫌うのだろうか・・・?

ミュゼ・オダ 初めての会場、
受付を済ませて階段を降りると、
オダ氏の絵画に囲まれた回廊が続きます。
濁った色彩のパリの情景、
これは、なかなか馴染めない。
 (ところが、演奏が進むにつれ、
  絵の中の人物が動き出すような感覚が沸いてきて・・・)

一角に演奏スペース、
そこから二手に分かれてパイプ椅子が設営されてます。
(昔の、三洋信販の会場、こんな風でしたね)
30席と30席、全部で60席ほどなのかな?

すぐ裏のスペースからクラリネットのウォーミングアップが聴こえてきます。
「あ、これは、よい音で聴けるゾ・・・」

前半は、今夜の主役宇根氏の無伴奏ソロ、
マントヴァーニ作品でのキリッと締まって鮮やかな表現が見事でした。

休憩後は3つのリード楽器によるアンサンブル、
イベールのパストラルなメロディーが実に心地よい。
佐藤氏草野氏の健闘ぶりに、宇根氏は押さえ気味、かな?

この「ホール」、
響きの良さ、演奏者との適度な距離感、雰囲気の良さ、
室内楽には、とても「座りの良い」会場だと思いました。

次回6月はヴィオラでバッハの無伴奏チェロ組曲だそうで、
食指をそそられます。