111223_チャペルプリエール クリスマスキャンドルサービス20112011/12/24


2011年12月23日(金・祝) 19:00~ 会場:ホテル日航福岡チャペルプリエール

チャペルプリエール クリスマスキャンドルサービス2011
悲しみを乗り越えて
第九「歓喜の歌」とカンタータの夕べ

オルガン・指揮:池田泉
ソプラノ:佐藤広美、アルト:新里美咲
テノール:小牧達彦、バリトン:久世安俊
コレギウム・プリエール合唱団

コレギウム・プリエール合奏団
バイオリンⅠ:八尋祐子、工藤真菜
バイオリンⅡ:西島麻優、八尋朋子
ヴィオラ:上山文子、チェロ:田元真木
コントラバス:藤井良子
フルート:大村友樹、オーボエ:木村奈津美
クラリネット:木下圭子、ホルン:丸本弓恵
ファゴット:原田純
ティンパニ:末松崇宏


不作の年の締めくくりに、こんな素晴らしい第9に出会えた事が、
何よりも「歓喜」でした!


クリスマス連休の初日、駅前のイルミネーション広場は、
カメラを構える家族連れでごったがえしております。
「おひとりさま」は、肩身が狭い・・・?

大きなツリーが華やかに輝やくホテルのロビーを抜けると、
チャペルの壁にもかわいいイルミネーション、
開場前から、ロビーにはお客さんが詰めかけてます。
今夜のプリエールは大入り満席。

開演少し前から、池田氏の解説が始まります。
今夜は、前半が牧師さんのメッセージを含めたキャンドルサービス、
休憩を挟んで後半には、合奏団が加わってバッハのカンタータと
ベートーヴェンの第9第4楽章”歓喜の歌”(池田泉編曲)、という事になります。

その後半1曲目のバッハのカンタータ、
どうも燃焼不足の感を拭えませんでした。
それぞれ熱心な事は感じられるんだけれど、
どこか噛み合わないもどかしさがつきまといます。
アルトの新里氏、見事な歌声に唸らせられるんですが、
ちょっと不安定なこともあって、オブリガートの管に押され気味、
初日で緊張のせいもあるのか、合奏団も、なんとなくちぐはぐ。

風向きが変わり始めたのは、2曲目の第9に入ってから、
”歓喜の歌”が始まり、原田氏のファゴットが参入するあたりからです。
見事な音色につられる様に、合奏がピシリピシリとまとまってゆきます。
そこから後は、もう、「素晴らしい!」の一言!
こんな、あふれるような熱気と颯爽として希望に満ちた第9を聴いたことは、
わたし、今まで、多分、ないデス。

マーチの前の休符で拍手が起こりかけましたが、
あそこで拍手をしたくなるほどの素晴らしさだった、と言う事なんですよネ。

合唱団の集中力が、実に素晴らしい!
ちょっと速めのテンポで颯爽と進んでゆく池田氏の指揮の下、
希望の先にあるものが、キチンと見えてるからなんでしょうか。

この公演、あと2日続きます。
この第9で、たくさんの人たちが、幸せになれますように。

111224_「主の降誕夜半ミサ」 in 西新2011/12/27


安積道也氏のブログで、
クリスマスイブのミサでオルガンを弾くという情報を見つけたので、
早速出かけてきました。

教会のホームページを見ると、その日は19時と22時にミサが予定されている、
安積氏が弾く予定なのは22時の回だということなんだけど、
どうせなら両方、ということで、夕方の西新へ。

街はすっかりクリスマスで、カップルばかりと思いきや、
「おひとりさま」も数多く、安心して歩けます。
軽く腹を満たした後、教会を探します。
脇山口から南へ5~6分歩いたところを左にまがった奥に、赤いテールライト、
「ん?、あのあたりか・・・」

超満員でした。
私のように、信者ではない方も多い模様、
オルガンの演奏と聖歌隊のキャロルを聴きながら
渡されたキャンドルの炎を見つめるうちに、ミサの開始です。

典礼文通り進んでゆきます。
Kyrie,Gloria,ニケア信教,Sanctus,Agnus Dei,
すべて日本語というのが、なかなかむず痒い、かな・・・

つつがなくミサは終了すると、耳をそばだてるアナウンス!
「下に暖かい飲み物を用意しておりますので、お立寄りください」
早速、行ってみまーす。

用意されていたのは、暖かいコーヒー、お茶、
さらにテーブルには、サンドイッチやおにぎり、サラダ、
もうひとつのテーブルには、白玉入りのぜんざいなんかもありました。
信者のおばさま方の手作りのようで、お給仕なさる笑顔が実に美しい!
ありがたく、頂戴します。

商店街まで出て、しばらく時間をつぶしてもどってみると、
あたりはひっそり・・・
10時の回は、さきほどのような大混雑にはならない様子です。

Xmas.JPG

オルガン席には安積氏の姿、
今回は聖歌隊はナシのようですね。

「通常文をグレゴリオ聖歌で、
      固有唱はプロテスタントの方も知っている聖歌を選びました。」
とのこと。
入場時に渡されるパンフレットに楽譜が載っていて、
ふりカナつきでラテン語の歌詞が掲載されています。
ラテン語の響きが、なかなか座りが良いな。

それにしても、オルガンの演奏が素晴らしい!
普通、伴奏に徹して補助に回りがちなオルガンが、
安積氏の手にかかると、
もっと積極的に、自身をミサに投影してくるような感じがします。
ミサの流れが少し停滞することがあっても
つつがなく流れるのとは違った緊張感で
いつもとは違った奥行きの深さを与えているように思いました。

同じ語句を繰り返す部分の伴奏が、毎回違った変奏で演奏されると、
聴くものは、その意味するところに思いを及ぼす、
スムーズに運ぶ事のみが重要視されると、置き去りにされてしまいがちになるものを、
しっかりと受け止める役目を、このオルガンが果たしているような気がしました。

司祭たちが退場し、ミサが終了した後、
参列者が退場する後ろで、オルガン演奏が続きます。
キラキラと輝く光が堂を埋め尽くすような響きが高まり、
大きなクライマックスのあと、静かに演奏が終わると、
残って聴き続けておられた方々から大きな拍手が湧き起こります。

近くに立っておられた司祭の顔には、満足そうな笑顔が輝いておりました。

111230_下野竜也氏による指揮者講習会 in 福岡2011/12/30


2011年12月30日(金) 10:00~18:00  会場:末永文化センター

指揮者・下野竜也氏による指揮者講習会 in 福岡

内容:管弦楽を使っての実際的な実習
曲目:シューマン/交響曲第3番変ホ長調「ライン」
聴講料:2,000円


前回は開催が年始にずれたので、今年2回目になる指揮者講習会、
これが通算9回目なのだそうです。

年末は何かと雑用が沸いてきて、
「今年はパス・・・かな・・・」と思ってたんですが、
村上春樹の「小澤征爾さんと、音楽について話をする」(新潮社)、
最後のマスタークラスの話あたりを読んでいたら、
やっぱ、どうしても講習を聴きたくなって、
遅い時間から(終わりの2時間ほど)、出かけました。

年も押し詰まったというのに、ホールは若い人たちであふれかえってます。
会場いっぱいに広がるオーケストラ、
(長丁場ですから交代要員も)
手前何列かが、申し訳程度に聴講席ですが、
そこも、ぎっしり詰まってます、

指揮講習受講者には新しい顔が増えてました。
特に目立ったのが女性の参加、
今はまだ、「女性の」という形容詞が抜けない領域ですが、
この方たちの奮闘如何で、ただ「指揮者」と呼ばれる時代になるんですね。

ファイトぉ!

おもいっきり若い子の参加も新鮮でした。
元気一杯の指揮ぶりで、その若さにオーケストラの音が如実に反応するのが
実に微笑ましい光景でした。

シューマンは、私は、あまり好んで聴く作曲家ではないんですが、
今夜の講習で、マーラーとの関連について指摘されているのを聞くと、
「おぉーなるほどぉ・・・ 今度、じっくり聴いてみないと・・・」
と反省モード。

講習最後の指揮台に立つのは、K.Y.さん。
オーケストラメンバーの信頼も厚く、
受講者のリーダー的存在でもあるこの方が指揮をすると、
オーケストラが歓喜の声を上げるようです。
素晴らしいフィナーレに大きな拍手が起こります。
下野氏の、ダメ出しと模範演奏の後、K.Y.氏、再度挑戦。
確かに下野氏の指揮だとキッチリするんだけど、
K.Y.氏の方が、勢いがあったような気がするなぁ・・・
(そういう風に、下野氏が仕掛けた、という事か・・・?)
コンサートマスターの後藤龍伸氏も満面の笑顔。

スケジュールが全て終わって、主催者のhhikichi氏から来年の予定発表。
第10回目になる次回、課題曲はブラームスの交響曲第3番。
(場内から歓声とため息・・・)
さらに来年の12/30が日曜日になるのを利用して、
このメンバーで演奏会をやろう、という事のようです。

楽しみですねぇ・・・