190425_The Evening with SIN2019/04/26

2019年4月25日(木) 19:00~ 会場:Gra☆Pre

The Evening with SIN  (Yoich Tachibana + Dan Nakanishi)
SIN=立花洋一+中西弾



    ノックノック・・・
    ・・・・・・・・・・・・
    ノックノック・・・
    ・・・・・・・・・・・・

    返事がない.
    「じいさん、居ねえのか?」

    鍵のかかってないドアを開けて部屋に入る.

    「なぁんだ、まだ寝てんのか・・・ よしッ!」

    ケースを開けて楽器を取り出す、
    「今朝は、バッハだよぅ・・・」

    「おっ じいさん、ようやく目が覚めた、
     おやまぁ、なんか、弾き始めるぞ?」


という小芝居で音楽が始まります。
続きは・・・
それは、このコンサートであるわけでして・・・


このお二人、実に仲がよろしい!
父子、というよりも、若者と近所の気のいいオッサン、という感じで、
和やかに時間が過ぎてゆきます。
何とも Low Key なMCで、見ているほうが心配になってしまいますが、
こういう会場ならではの親密さで、逆に効果的なんですね。

耳なじみの曲も何曲か演奏されます。
ヴァースからストレートに歌う "Someone To Watch Over Me" とか
静かにはじまって途中からJazzyに展開する ”ソルヴェーグの歌”・・・

しかし、中心になるのは発売を予定されている2枚のCD、
立花氏のSOLO-CD、”A Man Diary” 、そして
あまり注目されることのない映画の音楽を集めた,SIN のCD、
この2枚のアルバムからの曲がメインでした。

じっくりと沁みてくるのは、このCDからの曲。

途中入場で入ってきたおじさん、
ビールを飲みながら小さな声でしゃべり続けてる・・・
あ、なるほど!
「これは、人ごみの中で聴く音楽、
 人ごみに押し流される「俺」にフォーカスを合わせ続けてくれる音楽・・・」

流行りものでなく、
ベタベタと厚かましくまとわりつかず、
少し離れた場所から静かに見守ってくれる、音楽

これは、泣けます。