170816_<福岡インプロフェスティヴァル2017>2017/08/17

2017年8月16日(水)20:00~ 会場:IAF SHOP(福岡市中央区薬院3-7-19 2階)

<福岡インプロフェスティヴァル2017>

出演:
足立智美(声、エレクトロニクス、自作楽器)、
サネマツアキラ(声、打楽器)、
河合拓始(鍵盤ハーモニカ)、
手塚夏子(ダンス)
        あと、舞踏の方が特別参加


昨夜、よく眠れなかったせいもあるけど、
今夜は、超絶、疲れ果てました。
もォのすごい衝撃・・・


河合氏とサネマツ氏の共演を楽しみに出かけてのですが、
「足立智美というアーティスト」のド迫力に唖然!!!
こういうモノスゴイ人が居るんだ!!!

こういう言い方は、本当に失礼で、申し訳なく思うんですが、
「次元が、ちがう」
という言葉しか、浮かんでこない。

フルヴォリュームで叫び続ける「声」の抜群の安定感、とか、
フルスピードの歌詞に一切の意味を寄せ付けない熟練、とか
小さな「エレトロニクス」のボタン操作の鮮やかさ、とか、
他の演者との掛け合いの「間」の見事さ、とか、
「いざ」走り始めた時の猛烈爽快なスピード感、とか、

ヨーロッパのサラッと乾いた空気と、
濡れたおしぼりで顔をはたくような梅雨時の空気、の違いのような、

あらためて、
大きなホールばかりが「音楽の場」ではない事を、痛感。
私自身、最近になって知ったことですが、
福岡は、こういう場がいくつも存在する、という幸せな街で、
その事に、もっと多くの市民が気付いてもよいのではないかと。


しっかし、疲れた!
夢にまで出てきそう・・・
幸せな夢になるのか、悪夢になるのか、
いずれにしても、楽しみなことでは、あるな・・・


ADACHI Tomomi performer composer sound poetry video (=> Japanese)
http://www.adachitomomi.com/n/biography.html

170821_第26回 ベニール・カフェ コンサート2017/08/21


2017年8月19日(土) 19:00  会場:ベニールカフェ ( 18:00~ cafe time )
第26回 ベニール・カフェ コンサート
総集編~クラシック音楽史の秘話~

Cello : 原田 哲男
Violin : 工藤 真菜
Soprano : 井上 智映子
Piano : 広沢 薫

Lecture : 山本 成宏



ベニール・カフェが8月で営業を終了することになり、
約6年続いた「ベニール・カフェ コンサート」の最終回でした。

いつも、多くのお客様で混雑するこのシリーズ、
会場は特にギッシリ満杯、
キャンセル待ちの方が何人もいらっしゃったとか。

前半は山本氏のレクチャー
今回は「クラシック音楽史の秘話」というお話でした。
最終回ということで力が入ってましたが、
途中から空調の調子がおかしくなって来て、会場に扇子の波が広がりはじめます。

ちょっと、長かったかな?

休憩時間は、会場設営の変更時間、
今夜の演奏者はいつもの倍だから、
客スペースと演奏者スペースがギリギリでせめぎ合う、という・・・

さて、演奏開始、

まずは、井上智映子氏のソプラノから。(ピアノ:広沢 薫)
■ カッチーニ(?):アヴェ・マリア
■ プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」から ”私のお父さま”
■ プッチーニ:「トスカ」から ”私たちの愛の家へ”
■ プッチーニ:「トスカ」から ”歌に生き、愛に生き”

こういう狭い会場では勿体ない声量で、壁が揺れます。
たしかに、「トスカ」に似合う声という印象でした。

続いて、ヴァイオリンの工藤真菜氏の登場。(ピアノ:広沢 薫)
■ クライスラー:中国の太鼓
■ クライスラー:ルイ13世のアリアとパヴァーヌ
■ モンティ:チャルダッシュ

実に心地よいテンポのクライスラーでした。

そしていよいよ、お待ちかね、原田氏の登場です。(ピアノ:広沢 薫)
■ ラフマニノフ:ヴォーカリーズ
■ カザルス:鳥の歌

このキリっと整った響きが 「いつも Sold-Out」な原因だと思うんデス。
こういう安心感、なかなか、ないよね。

そして今夜圧巻だったのが、これ!
■ メンデルスゾーン:ピアノトリオ第1番 Op.49 (第1楽章、第2楽章)
ヴァイオリン 工藤真菜
チェロ 原田哲男
ピアノ 広沢薫


これぞ 室内楽! でした。
原田氏が「中心に居る」ことで、工藤氏 広沢氏の響きが数倍魅力的なんですね。
ヴァイオリンやピアノの後ろでキッチリと下支えをしたかと思うと、
チェロのソロでなんとも魅力的な表情を輝かせる原田氏、
演奏者たちからの共演希望も絶えないのではないかな?

チェロの弓がお客さんに刺さらないかと心配になるくらい超満員の会場、
アップライトピアノはお世辞にも「良い状態」とは言えない、
しかもこの暑さで、空調がダウンという情けない状態にもかかわらず、
これだけ圧倒的な「アンサンブル」を引っ張ってゆける人、
「いつも Sold-Out」は当然だと考えるのが正解ですよね。

途中の2楽章までしか聴けなかった不満よりも、
ギリギリ2楽章までも聴かせてくれた事への感謝!
文字通り、客席は熱気であふれかえっておりました。

いいコンサートの後のロビーは華やかです。
常連さんと店主のごあいさつが続きます。

このシリーズ、お客さんに恵まれました。
実に熱心な方々で、
どんなに不慣れな演奏家でも、実に熱心に聴いておられる。
この方々にとって、音楽は単なる「装飾品」なのではなく
「日々の生活の心の糧」として立派に機能している、という印象を強く持ちました。
こういう集まりが消えてしまうのは、残念ですが、
どこかほかの場所で、新しい芽が育つのを見つけることが
はたして、出来るのか・・・

170824_ベニールカフェ ラストコンサート2017/08/24

2017年8月22日(火) 19:00~ 会場:ベニールカフェ

ベニールカフェ ラストコンサート

大坪由香(リコーダー)
前野美千代(クラリネット)辻香苗(フルート)栗山かなえ(ピアノ)
河合拓始(ピアノ)
橋口武史(ギター)

【休憩】

中野真由美、鐘ヶ江進(ボーカル)加藤優太(ギター)
加藤優太(ギター)
れいら(ボーカル)河合拓始(ピアノ)
いわつなおこ(アコーディオン)
藤島彩(ピアノ)
大田耕平(バロック・ギター)



この8月で営業を終了するベニール・カフェで演奏を行ってきたプレーヤーたち、
その演奏会で、音楽の恵みを受け取ってきたお客さんたち、
最後に集まって、楽しいパーティを、という事でした。

なんとなんと、1部終了が21時、終演は23時も間近になっておりました!
これは、「壮大なガラ・コンサート」といった風情ですね。

ただ、途中でお帰りになる方もチラホラ・・・
遠方からお越しの方もいらっしゃるわけで、
終演時間が伸びそうなことは、ひと言お断りがあった方が良かったかな・・・


「ガラ・コンサート」ですから、バラエティに富んだ出演者たちが
入れ替わり立ち代わり演奏を聴かせてくれます。
強く印象に残ったものを挙げると、

河合拓始氏の 「武満」、 「店長のアナグラムによる即興演奏」、

橋口武史氏の ギター演奏(特に 「ソル」 かな?)、

いわつなおこ氏の 「ミュゼット」、

そして、今夜の企画者、鐘ヶ江進氏の 「小さな空」
以前別の場所でも、聴きました。
素朴な歌い方が見事にマッチして、あやうく涙をこぼす所でした。
今夜は「ガラ」の大混乱の中ですから、その時ほどではないのですが、
「やはり、これだよなぁ」と思いながら、聴いておりました。

いちおう、藤島彩氏のピアノで終了の予定でしたが、
他の場所でのコンサートコンサートを終えて駆け付けられた、
大田耕平氏のバロックギター演奏で、コンサートは終了、
谷川俊太郎氏や篠田正浩氏から寄せられたメッセージが読み上げられ、
花束贈呈などもあって、4時間の饗宴が幕を下しました。

この地区の文化面をも担っていた店が消えるのは勿体ない気もしますが、
新しい船出に向かわれる店長の今後のお幸せを祈りつつ、
六本松方面に消えることにいたします。